院長の日記
美しいの定義とは①
外見の「見た目」に並々ならぬこだわりを持っている人は多いのではないだろうか。
全く自分の外見に興味のない人を除くと少なからず「美しくなりたい」と思っているはずである。
では「美しい」とは何だろうか?
こころが美しいなど見えないもので定義するのは難しいが、外見という見えるものだと共通認識を持ちやすく、モデルや俳優など好みはあれど美しいと思われている人が多いのはそのせいである。
美容鍼を得意とする私の元にも「美しさ」を求めて多くの方が通ってくれている。
5年ほど前、目鼻立ちのはっきりしたいわゆる美人の方がご来院された。
始めに驚いたのは歌舞伎の隈取かクレオパトラと思うほどぐるぐるに黒のアイラインでメイクをされていたことである。
すっぴんはさぞお綺麗だろうにと率直に感じた。
話を伺うと、そのメイクをしないと目がぼけて見えて落ち着かないとの事。
クッキリ二重で切れ長の欧米人風の誰もが憧れるであろうその目がである。
1つ1つ外見の悩みを聞いていくと、驚いたことに私が見ている彼女の顔と彼女が見ている自分の顔が一致しないのである。
心療内科的に言うと何かしら病名を付けられそうであるが、もちろん病気ではない。
彼女は気弱な性格や環境要因でのストレスのせいで自信を失い、本来の自分の姿を捉えられていない。
そしてその弱い自分を守るために濃いメイクをして安心を得ていたことが想像できた。
その後、彼女は弱い自分も、他人のせいにしてきた不幸も自分で作り上げてきたものだと少しずつ受け止める様になっていき、今現在は自分に合ったメイクで優しい表情をしている。
そもそも「美しさの定義」なんて個人の匙加減一つである。
濃いメイクをして仮面をかぶっていた強そうな彼女と、ナチュラルメイクの優しい表情の彼女とどちらが美しいかなんて問題ではない。
どちらが「幸せか」が大事であると私は考える。
シミの原因は紫外線だけじゃない⁉️
最近、シミが増えてきたという方が多い。
「若い頃、紫外線対策をしてなかったせいかも」
と殆どの人が思っているが本当にそうなのだろうか??
ということは20代に受けた紫外線で発動したメラニン色素が50代になって表面に出てくるという事になる。
実はシミに鍼をすると必ずと言っていいほどその部分が『出血』するのである。
つまり、シミの下は血溜まりになっている。
血だまりは『瘀血』(おけつ)と呼ばれる血の滞りが原因である。
そもそもなぜ、紫外線でシミができるのか、、、
紫外線は細胞を壊す作用があるので、体内に入ってこないようにメラニン細胞が作動して色素を作るのである。
つまり、紫外線を防御する盾の役割なのだ!
夏に日焼けする事で身体を守っているということである。
紫外線が減ってくると、盾は必要なくなるのでターンオーバー(皮膚再生サイクル)と共に角質まで上がって剥がれていく。
そのターンオーバーが正常にできないとメラニン色素が残ってしまうのだ。
それが日焼けによるシミのメカニズムである。
ほらーやっぱり紫外線がシミの原因じゃないか!っとお叱りを受けそうだが、、、
ではなぜ、シミの下が血溜まりになってるのか?
皮膚の再生には血液が必要である。
そのため、皮膚にはビッシリと毛細血管が張り巡らされている。
毛細血管は細胞に栄養を与えて、老廃物を回収する役目をしている。
その毛細血管がうまく働いてないと血溜まりになるのある。
つまり、紫外線もそうだが、それ以外でも毛細血管がキチンと働いてない場所はシミができやすくなるのである。
特に血の巡りが悪くなる40代後半から50代でシミができやすいのはその理由からだ。
その為、レーザーでシミを取っても繰り返すのである。
特にレーザーで薄くてなった皮膚は紫外線や乾燥の影響を受けやすく余計にシミが出来やすい皮膚になってしまう。
一時的に何もない真っ白な肌にこだわるより、シミの少ない健康的な肌である方がこころの安定にもつながるんじゃないかと私は思う。
冬の病は夏に○○するから起こる!!
昔から「冬病夏治」といって冬の病は夏にしっかり養生することで起こらないと言われている。」
冬の病とは・・・
手足の冷え、しもやけ、だるい、風邪を引きやすい、腎機能低下、頻尿や夜間尿、性欲減退、不妊症、喘息、慢性鼻炎、慢性気管支炎、関節や筋肉の痛みなどのことである。
これは「冷え」が影響するものと「慢性化」つまり長く続く症状や病気のことだ。
「冷え」は冬が寒いからでしょう?と思われるかもしれないが、夏に冷やしすぎることで冬に身体を温める力が弱るのである。
また「慢性疾患」は季節関係ない!と思われるかもしれないが、夏に無理をしたり、逆にダラダラして動かなかったりすることで治す力も弱まるのである。
そしてそこから「不妊」につながることもあるというのは驚きである。
卵をふ化させるのに温めることは皆さんご存知ではないだろうか。
人間は卵を産まないが、子宮の中で卵が育つので温めることはとても大切なことなのだ。
そして病気を慢性化させないように自分で治す力を養うことも大切なことである。
夏は太陽の恵み(陽気)を蓄える時期と考えられている。
夏は日が早く登る。早起きして、太陽エネルギーを充填し、身体を動かし、冷たくない水分をしっかりとり、夏野菜で余分な熱を取り、そして夜は早めに休むことが大切である。
常に私たちは病気にならないように、宇宙の一部であることを意識して過ごすことを忘れてはいけない。