鍼灸コラム
ヒプノセラピーの誤解
「操られる」ではなく【自分に戻る技法】です
芦屋・神戸・西宮など阪神間でヒプノセラピーについてのご相談を受ける中で、今もなお多くの【誤解】があると感じています。
ここでは、よくいただく質問をもとに、ヒプノセラピーの本質をお伝えします。
誤解①「催眠術みたいに操られる」
まず、ヒプノセラピーは 催眠術とはまったく違う技法 です。
意識はしっかりあり、
・声が出せる
・イヤなことはすぐに「NO」と言える
・思考はクリアなまま
この状態で進みます。
ヒプノセラピーとは、本来 【自分の中心に戻るための心理的プロセス】で、誰かにコントロールされるものではありません。
誤解②「暗示で強制的に変えられる」
これもよくある誤解です。
ヒプノセラピーの変化は、強い暗示や操作によって起こるのではありません。
むしろ、
・緊張がゆるむ
・心の声が届く
・本当の望みが見える
といった “内側の力が自然に動き出す” ことによって起こります。
外から行動を変えるのではなく、内側から【意味づけ】が優しく変わっていくのが特徴です。
誤解③「記憶を消したり操作される」
記憶そのものは変わりません。
ただし、その記憶の“捉え方”が変わります。
「私は弱かった」
と思っていた過去が、
「感じやすいセンサーがあったから、ここまで頑張ってこれた」
という 新しい物語 に変わることがあります。
これがヒプノセラピーで起こる【再翻訳(リフレーミング)】
トラウマケア・潜在意識の整理・自律神経の安定にもつながります。
ヒプノセラピーとは ― 内側の声を取り戻すプロセス
ヒプノセラピーとは、外から修正するのではなく、本来の自分に戻るための【心の回復プロセス】です。
静かで、あたたかく、安心できる時間。
決して怖いものではありません。
茜メソッド心
ストーリー・コクリエーション・ヒプノセラピーについて
ASHIYA茜senでは、東洋医学の「心身一如」の視点を重ねながら独自の 《ストーリー・コクリエーション・ヒプノセラピー》 を取り入れています。
これは、
- 抑えてきた感情
- 本当は望んでいたこと
- 大切にしたかった価値観
を丁寧に拾い直し、【人生の物語を編み直す】 心のケア です。
外側を変えるのではなく、あなたと一緒に 内側の物語を共創(コクリエーション)していく セッション。
これが茜メソッド《心》の核となります。
こんな方に向いています
- 感じやすくて疲れやすい方
- 生きづらさを抱えている方
- 自分責めが止まらない方
- 人間関係でいつも同じパターンを繰り返す方
- 東洋医学的な【心身のつながり】に興味がある方
心がゆるんだ瞬間、身体も静かに整い始めます。
さいごに
ヒプノセラピーは【操られるもの】でも【記憶操作】でもなく、
あなた自身の物語を取り戻す技法です。
心と身体、自律神経、潜在意識。
そのすべてが整い始める【静かな回復】を、必要な方に届けられたらと思っています。
感じすぎて生きづらいあなたへ
それは進化のサインです
最近、私のもとを訪れる人たちに共通するのは「能力が高すぎて生きづらさを感じている」ということです。
本人はそのことに気づかず、「周囲に合わせられない」「できない自分が情けない」と自分を責め、疲れ果ててしまいます。
けれど、それは【できない】のではなく、【感じすぎるほど進化している】のかもしれません。
社会の仕組みが、まだその感性の速度に追いついていないだけなのです。
進化系人間という存在
私はこうした方たちを「進化系人間」と呼んでいます。
彼らは、直感・感覚・共感力が非常に発達し、場の空気や人の感情、言葉にならない“気”の変化を敏感に感じ取ります。
いわば、神経の解像度が高く、世界のエネルギーを高精度にキャッチしている人たち。
その分、常に大量の情報や感情を受け取り続けるため、疲れやすくなり、「自分は弱い」「社会不適合だ」と誤解してしまうのです。
しかし、それは弱さではなく、感受性の進化なのです。
旧式社会とのずれ
今の社会は「効率」「スピード」「結果」を基準に動いています。
でも、進化系の人たちはその直線的なリズムでは生きられません。
彼らの世界はもっと有機的で、波のようにゆるやか。直感で理解し、感情で動き、エネルギーで人とつながります。
そのため、旧式の社会の中では摩擦が生まれ、「不安」「疲労」「体の不調」として現れることがあります。
けれど、それは壊れているのではなく、社会の枠が古いだけ。
神経が未来型だからこそ、周波数が合っていないのです。
「合わない」は「間違い」ではない
感じすぎる、考えすぎる、共感しすぎる
それは欠点ではなく、未来を先取りした「高感度センサー」
ただ、その繊細な感性を守り、使いこなす方法をまだ知らないだけなのです。
感性を社会で生かす「翻訳」
感受性の高い人たちは、目に見えないエネルギーや気配、人の想いを感じ取る力を持っています。
けれど社会は、それを理解できる言語をまだ持っていません。
だからこそ必要なのが、「翻訳」して伝えること。
内側の感性のことばを、外の世界でも通じる言葉に変えるそれが翻訳の力です。
たとえば、
「人混みがつらい」は「刺激に敏感で神経が繊細」へ。
「気分の波が大きい」は「共感力が高く、周囲の影響を受けやすい」へ。
言葉を少し変えるだけで、“問題”は“個性”や“才能”へと姿を変えます。
東洋医学の視点
東洋医学は、「人と自然はひとつ」という思想の上に成り立っています。
身体と心、内と外、陰と陽、それらが互いに影響し合い、ひとつの「気」として循環していると考えます。
だから、感受性の高い人が社会で疲れやすいとき、
それを「弱さ」ではなく「気のバランスの揺れ」として捉えます。
呼吸・経絡・鍼灸・養生を通じて、その人本来のリズムを取り戻す。
言葉にできない感覚やエネルギーを扱える医学だからこそ、進化系人間の“感じる力”を社会に生かすための翻訳の橋渡しができるのです。
鍼灸院の役割
鍼灸院の役割は「治す」ことではなく、その人の感性が社会の中で生きやすくなるように“翻訳”することです。
過敏な神経を「過剰反応」と見なすのではなく「高性能センサー」として尊重する。
エネルギーの揺れを「不安定」と言わず、「調整のサイン」として受け止める。
その人のリズムに合わせて整えることで、
進化した感性が地球上でのびやかに機能できるようになります。
感性の時代へ
これからの時代は、「感じ取る力」が主役になります。
共感・直感・創造、それらはAIにも代替できない、人間の本質的な能力です。
だから今、「感じすぎてしんどい」と思う人たちは、実は時代の最前線に立つ存在。
その生きづらさは、進化の副作用。
東洋医学や心理の役割は、その副作用を抑えるのではなく、調律していくことです。
「できない」ではなく「合わない」
「弱い」ではなく「敏感である」
「壊れた」ではなく「変化に先行している」
それを一人ひとりに伝え、自分への否定をほどき、
「自分らしいリズム」で生きられるように整えていく。
進化とは、最初は孤独に見えるもの。
だからこそ、互いに寄り添いながら、人と人をつないでいくことが大切です。
感じすぎて生きづらいあなたへ
その感性は、これからの時代が必要とする「光のセンサー」です。
どうか、自分を責めず、少しずつその感受の翼をひろげてください。
あなたの存在が、未来の調和をつくっています。
茜メソッド認定養成講座(4、5、6回目)
プロの為の学校
茜メソッド認定養成講座がLesson 6まで終了しました。
◆ Lesson1
座学 ▶︎ 茜メソッド総論 :茜メソッドとは何か?
⚫︎全ての施術が茜メソッドなので、共感できない場合はLesson1でやめることも可能。
実習 ▶︎ カウンセリング
⚫︎ラポール(信頼関係構築法)を形成し、安心して施術を受けてもらえる関係作り。
実技 ▶︎ 徹底的にプロの姿勢をつくる
⚫︎タオルワーク、楽な立ち位置、信頼感のある所作、安心させる会話術など徹底的にプロの姿勢をつくる。
◆ Lesson2
座学 ▶︎ 茜メソッド理論(身):痛みの種類と痛みが起こる意味を知る
⚫︎痛みを止めるには原因にアプローチできるかが重要。
実習 ▶︎ 脈診、舌診で証をとる方法
⚫︎脈、舌から体内がどういう状態か見極め、大まかな治療の方針を決める。
◆ Lesson3
座学▶茜メソッド理論(身):体質や環境など慢性疾患の原因と問題点を学ぶ
⚫︎慢性化した原因は何か判断し、患者自身の生活習慣や考え方の変化を促す。
実習 ▶︎ 鍼が怖い、痛みが強い人へのアプローチ法
⚫︎痛みの少ない、ゆらぎ法(緩痛鍼)を習得する。
◆ Lesson4
座学 ▶︎ 茜メソッドの理論(身)(心):病院で治りにくい疾患の原因を探る
⚫︎対処療法を続けているだけでは改善はしない。
実習 ▶︎ 病院では治りにくい疾患を改善へ導く
⚫︎めまい・難聴耳鳴り・視力低下・自律神経症、起立性調節障害など。
◆ Lesson5
座学▶茜メソッドの理論(身)(心):原因不明の症状や疾患で苦しんでいる人を救う鍼灸
⚫︎一人一人に寄り添ったアプローチ法
実習▶︎ どうせ治らない、から希望にかえる鍼灸
⚫︎自己免疫疾患・後遺症・異痛症、癌、難病、精神疾患など。
◆ Lesson6
座学 ▶︎茜メソッドの理論(心): 精神疾患と精神症状の種類と原因を学ぶ
⚫︎精神を病む人と身体を病む人は何が違うのか
実習 ▶︎ 鍼灸治療+カウンセリング法で精神症状への改善率を上げる
⚫︎うつ症状・パニック障害・不眠症など。
神戸東洋医療学院にて講座をさせていただきました
神戸東洋医療学院で卒業生として講義をさせていただきました。4年目となりました。
年を追うことに女性の鍼灸師志望が増えていることに驚かされます。
少しでも私の経験や想いが役に立てばいいなと思います。
私自身も一年生の最初に習う「整体観念」が鍼灸師として1番大事って事に気づいたのは卒業して何年も経ってからです。
東洋医学の根本にある考え方のひとつが「整体観念(せいたいかんねん)」です。
これは「身体を部分ではなく、全体として みる」という考え方です。
たとえば肩がこるとき、単に「肩の筋肉が固い」とは限りません。
胃腸の疲れや、ストレス、睡眠不足、気温や湿度の影響など、
さまざまな要素が関わり合って「肩こり」という形で現れているのです。
東洋医学では、内臓・筋肉・血流・気のめぐり、そして感情までもがすべてつながったひとつの生命の流れとしてとらえます。
また、人の身体は自然のリズムの中で生かされており、季節の変化や気候、月のリズムなども私たちに影響を与えています。
このように、身体の中だけでなく「自然との調和」までを含めて全体を見る。
それが「整体観念」です。
日々の不調を、“どこかひとつの異常”ではなく、
身体全体と心、そして生活や環境とのバランスの乱れとしてとらえると、原因が見えやすくなり、自然と回復の方向に向かいやすくなります。
東洋医学や鍼灸、茜メソッドの施術も、この「整体観念」をもとにしています。
ひとつの症状を治すだけでなく、心と身体が調和し、自分らしい自然体に戻ること。それこそが「整う」ということなのです。
技術ばかりではなく、ヒトに寄り添える人間性がとても大切な仕事です。
1人でも多くの人を救える鍼灸師になって欲しいです。
「ながら生活」は未病を病気に進行させる
~自分の身体に“戻る力”を取り戻そう~
スマホを見ながら食事をする。
テレビをつけたまま家事をする。
音楽やSNSを流しっぱなしで仕事をする。
私たちの生活は、いつのまにか「ながら」が当たり前になりました。
便利で効率的に見えるこの習慣——
実は、自分の体調変化に気づけなくなる最大の原因です。
*感覚のアンテナが鈍る
人の身体は、本来とても繊細にできています。
少し冷えた、眠れていない、呼吸が浅い――
そんな小さな変化も、本来なら身体が教えてくれる。
でも、意識が常に「外側」に向いていると、
そのサインをキャッチする内受容感覚(インターセプション)が鈍っていきます。
結果として、
・疲れているのに気づかない
・食べすぎ・ストレス・姿勢の崩れを放置
・気づいたときには「自律神経の乱れ」や「慢性不調」に
という流れになってしまうのです。
*「ながら」は身体と心の分離を生む
東洋医学では、「気」が身体と心を結んでいると考えます。
気が乱れると、心と身体はバラバラに動き始めます。
「ながら生活」とは、まさにこの心身分離の状態。
身体はここにあるのに、意識(心)は別の場所に飛んでいる。
すると、エネルギーの流れが分断され、肩こりや不眠、頭の重さ、感情の揺れなどが現れやすくなります。
*今ここに戻る練習
1日数分でも、
何も「しない」時間を持ってみてください。
呼吸の音、身体の重さ、心臓の鼓動を感じるだけでいいのです。
最初は退屈に感じても、続けるうちに体温、呼吸、内臓の感覚、心の緊張や安心……
身体が発している小さな声に気づけるようになります。
その瞬間、あなたの「感覚」は再び目を覚まします。
それが、自分の身体に戻る力です。

